甘酒というと、以前は、ひな祭りや冬の飲み物というイメージが強かったですが、現在は健康飲料として日常的に飲む人が増えてきました。
別名を「飲む点滴」と呼ばれる甘酒とは、いったいどんな成分が含まれていて、どのような飲み方をすると効果的なのでしょうか。
ここでは、甘酒のもつ効能と飲むときの注意点についてまとめてみました。
甘酒の種類と特徴とは?
近年、健康食品として注目を集めるようになった甘酒は、スーパーなどへ行くといろんな種類が並んでいますよね。
この甘酒には、米麹を発酵して作られたものと、酒粕に砂糖を入れて作られた、2つのタイプがあります。
2種類の甘酒に共通する健康・美容効果とは?
さまざまな栄養成分が凝縮した甘酒は、1年を通して飲みたい健康食品の一つです。
そして、米麹や酒粕の入った甘酒を飲むことで、次のような健康・美容効果が期待できるといわれています。
- 腸内環境の改善
- 夏バテの回復を早める
- 風邪の予防効果
- 目の下のクマを改善
- 肌のベタつきを抑える(ニキビ予防)
米麹(こめこうじ)で作った甘酒の効果とは?
米麹とは、蒸したお米に麹菌を繁殖させて作る食用のカビ菌です。この米麹を発酵させて甘酒は作られます。
米麹は甘酒の他にも味噌、みりん、お酒などにも使用されている、日本の食文化に欠かせない菌です。
効果
米麹には健康な肌に必要な、ビタミンB群(ビオチン、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)が含まれていることから、美肌効果が注目されています。
さらに、米麹は発酵することでビタミン類を増やすうえに、お米のデンプンから誕生するブドウ糖・オリゴ糖が健康的な体作りをサポートします。
酒粕で作った甘酒の効果とは?
甘酒には米麹と酵母菌を組み合わせて発酵させた酒粕に、砂糖を加えて作ったものもあります。
効果
酒粕でできた甘酒は、米麹と酵母菌が発酵することで作りだす、タンパク質、炭水化物、ミネラル、アミノ酸、食物繊維、ビタミン類、βグルカン、葉酸などが含まれる栄養価の高いドリンクとして注目されています。
酒粕から作られた甘酒を飲むと、血流改善、高血圧の予防、コレステロール上昇の予防、美肌効果などがあるとされ、体の中からアンチエイジングを助けてくれます。
甘酒はダイエットの強い見方にもなる
甘酒には腸内環境を整えて、ダイエット効果を高める働きも期待できます。
甘酒に含まれるオリゴ糖と食物繊維は、腸内細菌の善玉菌の働きをサポートして腸内環境を整え、痩せ菌を増やすことつながるからです。
また、米麹でできた甘酒はお粥状で腹持ちがいいため、朝ご飯代わりに飲むとダイエットの強い見方になってくれます。
麹菌と酒粕どちらの甘酒を選べばいいの?
甘酒には「麹菌で作られたもの」と「酒粕で作られたもの」の2種類があり、どちらも栄養価は高いです。しかし、甘酒を買うとなったとき、どちらを選べばいいのか悩みますのね。
この2種類の大きな違いは、麹菌からできた甘酒はノンアルコール、酒粕でできて甘酒は微量のアルコールが含まれているということ。
そのため、酒粕でできた甘酒の味はややクセがあり、砂糖が加えられています。
お酒が弱い人、妊婦さん、授乳中のママ、子どもさんは、迷わず米麹でできた甘酒を選んでください。
また、ダイエット目的で飲む場合も、砂糖が含まれていない米麹の甘酒がおすすめです。
甘酒を飲むタイミングとは?
甘酒を飲むタイミングは、どのような目的で飲むかによって違ってきます。
たとえば、1日の栄養補給として飲む場合は朝が最適ですし、夜に飲むと日中の疲労回復をサポートしてくれます。
また、甘酒にはリラックス効果のあるGABAが含まれているので、眠る前に飲むと安眠につながるといわれています。
甘酒の1日の摂取量と飲むときの注意点
1日の甘酒の摂取量は200mlが目安とされます。
甘酒は疲労回復やアンチエイジングなど、さまざまな健康・美容効果が期待できますが、飲み過ぎてしまうとカロリーオーバーで肥満になることもあるからです。
また、米麹でできた甘酒には血糖値を上昇させるブドウ糖やオリゴ糖が含まれているので、糖尿病や血糖値が気になる人は飲みすぎないようにしてください。
血糖値の上昇を避けるためには、摂取量を守りながら1杯を30分ほどかけて飲んだり、数回に分けたりして一気に甘酒を飲まないことが重要です。
まとめ
甘酒は江戸時代の人達が夏バテ解消に飲んでいたといわれています。
現代を生きる私たちも、体のお悩みの解消に甘酒の効用をとり入れてみてはいかがでしょうか。
記事の内容は執筆当時のものになります。また、記事の内容には個人差があるためご了承くださいませ。 |