イベリス(キャンディタフト)は1cmほどの小花が集まって半球状の形を作るかわいい草花です。英名である「キャンディタフト=お菓子の花」という名前もこの花のイメージにピッタリですよね。
ここでは、寒さに強く育てやすいうえに、草丈や花色の種類が豊富で寄せ植えのアクセントとしても大活躍してくれる、イベリスの育て方についてご紹介していきます。
イベリスの基礎知識
【科名・属名】アブラナ科・イベリス属
【園芸分類】 秋まき一年草または多年草
【花期】4~6月
【別名】キャンディタフト
【原産地】南ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア
【用途】庭植え、鉢植え
性質と特徴
イベリス属は約40種類ありますが、園芸店では一年草タイプ(アマラ種、ウンベラータ種)、多年草タイプ(センペルビレンス種)などが中心に出回っています。
多年草タイプのイベリスは、常緑性で耐寒性・耐暑性ともに強い性質ですが、夏の多湿には弱いことが特徴です。一年草タイプは花が終わったら枯れてしまいます。
栽培場所
イベリスは日当たりと水はけのよい環境を好みます。
多年草タイプは暖地では露地で冬越しができますが、寒冷地は防寒または室内で管理する必要があります。
鉢植えの夏越しは、多湿の影響で株が蒸れて腐ることがあるため、半日陰に移動して管理します。庭植えは、夏のダメージを避けるために水はけのよい場所を選んで植えつけておきましょう。
*ウンベラータ種などの一年草タイプを秋に種まきをして育てるときも、寒冷地での栽培には防寒対策が必要になります。
水やり
土が乾いたらあたえるようにします。イベリスは乾燥を好むため、水をやり過ぎて多湿になると灰色カビ病で枯らす原因になります。
多年草タイプの冬越しは、地上部が枯れて葉や茎がなくなりますが、春になると新芽が出てきますので水やりを忘れないでくださいね。
肥料
あまり肥料を必要としませんが、植えつけ時に緩効性化成肥料を元肥として施しておけば後は必要ありません。
肥料をあたえ過ぎると、草丈は伸びるものの花が咲きにくい株になってしまいます。
植えつけ・植え替え
多年草タイプを庭植えするときは、株間20cmほどあけて植えつけたらそのままにしておきます。多年草タイプの鉢植え栽培は、秋に一回り大きな鉢に植え替えます。
一年草タイプは、花が終わると枯れるため植え替えは行いません。イベリスはもともと移植を嫌う性質ですので、植えつけ・植え替えともに根を崩さないよう扱ってください。
増やし方
イベリスは種まきで増やすことができます。一年草タイプは秋、多年草タイプは春が種まきの時期です。
また、多年草のセンペルビレンス種は、花が終わった直後か秋に涼しくなってから、株分け・さし芽で増やすこともできます。
病害虫
アブラムシ、灰色カビ病などが発生することもあります。
栽培のポイント
咲き終わった花がらは切って取り除きます。
また、イベリスはアブラムシがつくことがあるため、気づいたときはオルトラン粒剤などで早めに防除しましょう。
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