クリスマスローズは、花の少ない冬の季節に庭を彩る人気の花です。種類が豊富な花ですが、日本のフラワーショップなどで一般的に出回っているのは、春に花を咲かせる園芸品種のオリエンタル系・レンテンローズという品種です。
しかし、本来のクリスマスローズはニガー種のヘレボラス・ニゲル(原種)をさしており、この花がクリスマスのころに咲くことから、クリスマスローズと名づけられました。
ここでは、クリスマスローズの育て方についてご紹介しています。
クリスマスローズの基礎知識
【科名・属名】キンポウゲ科・クリスマスローズ属
【園芸分類】耐寒性宿根草
【花期】12~4月
【別名】ヘレボラス、レンテンローズ
【原産地】ヨーロッパ中南部
【用途】庭植え・鉢植え
性質と特徴
耐寒性は強く、耐暑性がやや弱いです。寒さに強いことから、種類によっては冬でも葉が枯れない常緑タイプもありますが、霜に当たると株は弱るため栽培環境によっては、マルチングや霜よけが必要になることもあります。
栽培場所
クリスマスローズは、西日の当たらない半日陰の環境を好みます。庭植えなら木の足元が適しており、鉢植えで育てる場合は、冬は軒下で管理し、夏は風通しのいい日陰が望ましいです。
*クリスマスローズは、冬の寒さよりも夏の暑さに弱いので注意してください。
植えつけ・植え替え時期
クリスマスローズの植えつけ・植え替えは、9~12月ごろに行います。春に植え付け・植え替えをすることもできますが、新芽があるときは傷つけないよう注意してください。
庭へ植えるときは、20~30cmほど株間をあけます。鉢植えの場合は、生育が盛んなため毎年2回り大きな鉢に植え替えを行います。
植えつけ・植え替えの際、秋に入手した株は古い土と痛んだ根を取りのぞき、根をほぐして植えますが、春の株は根を傷つけないよう軽くほぐす程度にすることが大事です。
水やり
土の表面が乾いたら水をあたえます。ただし、夏は乾燥気味に管理することがポイントです。
肥料
植えつけや植え替えのとき、元肥として緩効性化学肥料を施します。その後は、花が終わってからお礼肥えとして置き肥をあたえましょう。
増やし方
クリスマスローズは花が咲き終わった後、株分けで増やすことができます。種から育てるときは、5~6月、10月に種まきをします。
庭植えで花後の種子をそのままにしておくと、こぼれ種が発芽することもあるようです。
病害虫
アブラムシ、ナメクジ、ヨトウムシ、ハモグリバエ、ハマキムシ、アザミウマ、ハダニなど
栽培のポイント
庭植えのクリスマスローズは、数年植えたままで花を楽しむことができます。ただし、夏は地温の上昇を防ぐために、ワラなどをしいてマルチングを行ってください。
また、11月~1月ころに古い葉を取り除いてあげると、株元に日光が当たりやすくなり、新芽の生育がよくなります。
おわりに
かつてはクリスマスローズというと、ダークカラーが多かったですが、最近では白、ピンク、黄色のような明るい花色の種類が増えてきました。また、シングル(一重咲)、セミダブル(半八重咲)、ダブル(八重咲)など、種類が豊富で愛好家の多い人気の花です。
クリスマスローズは寒さに強いですが、夏の暑さに弱いため翌年も花を咲かせるには、夏越しがポイントになりますので、初めてクリスマスローズに挑戦するという人は鉢植えから始めてみるといいかもしれませんね。