美しい花色が楽しめるうえに、お手入れも簡単なシャコバサボテン。フラワーショップでは、手軽な値段で購入できるサイズから、ギフト用の大鉢までさまざまな商品が販売されています。
シャコバサボテンは、ポイントさえおさえれば管理の失敗が少ない植物ですので、ガーデニング初心者の方にもおすすめの花です。
ここでは、シャコバサボテンの育て方をご紹介していきます。
シャコバサボテンの基礎知識
【科名・属名】サボテン科・シュルンベルギア属
【園芸分類】常緑性多肉草木
【花期】11月~1月
【別名】デンマークカクタス、クリスマスカクタス
【原産地】ブラジル
【用途】鉢植え
性質と特徴
シャコバサボテンは、ブラジル原産の森林性のサボテンであり、耐寒性が弱い性質のため鉢植えでの栽培になります。
茎の形が特徴的な植物ですが、葉状に連なったものは茎節といわれるもので、この形が甲殻動物の「シャコ」に似ていることから、シャコバサボテンと名づけられました。
栽培場所
耐寒性が弱く凍ると枯れるため、冬は室内の5℃以上の環境での栽培が必要です。春と秋は、午前中に日が当たる戸外に置きますが、夏は強光を嫌うので半日陰の場所で管理します。
また、シャコバサボテンは短日性の植物であり、9月以降に夜間照明の当たる場所に置いておくと、花が咲かなくなるため注意が必要です。
秋まで戸外で管理した後は、11月に日当たりの良い室内へ移動してあげてください。
水やり
基本的には土が乾いたら水をあたえます。ただし、9月~10月ころは控えめにあたえ、冬になれば1か月に1回程度にして、水をあたえすぎないよう注意が必要です。
花が咲き終わった冬越しの間は、水をほとんどあたえません。
肥料
4月~5月にかけて月に1回、緩効性の置き肥をあたえ、4月~7月は月に3回ほど液肥をあたえます。
シャコバサボテンは7月以降に肥料をあたえ過ぎると、花芽がつきにくくなるので注意してください。
植え替え時期
シャコバサボテンは、毎年4月~5月ごろ一回り大きなサイズの鉢に植え替えることがポイントです。その際、茎節の先端を数節摘みとる作業をしておくと、新しい茎節が分かれて育つため、花期を迎えたとき、たくさんの花を咲かせることができます。
増やし方
4月~7月の時期に挿し木で増やすことができます。緑色の木質化していない茎節を2~3節の位置で切りとり、さし芽用土、バーミキュライトなどに挿します。
病害虫
ケムシ、ヨトウムシ、ナメクジ などが発生することもあります。
栽培のポイント
シャコバサボテンは環境の変化に弱いため、それまで育ってきた環境から激変すると、つぼみを落として花が咲かないことがあります。
フラワーショップで、つぼみがついた鉢を購入したにもかかわらず開花しなかったり、家の中で置き場所を変えたことで咲かなくなったりした場合は、環境の変化が原因かもしれません。
また、花つきをよくするポイントとして、秋になって茎節の先端に赤い新芽が出ている場合、この芽には花芽がつかないので、全部摘み取って栄養を株に回してあげると花つぎがよくなります。
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