少し前のこと、日清が発売する1日に必要な栄養素の1/3以上が含まれた中華麺のニュースをツイッターでつぶやきました。
これはちょっと気になる。フードテックとは、食とITが融合することでスマート農業による新しい農法やこれまでにない食品を開発すること。これからの発展に期待。
— 島野たがら (@libbys_ran) August 6, 2019

日清の完全栄養食・中華麺「All-in NOODLES」はオンラインショップで購入できます。
このニュースを見たとき、「完全栄養食とはすごい!」って思い、フードテックについて調べてみました。
フードテックとは?
フードテックとは、食(食べ物)とIT(ICT技術)を融合した分野のことです。
具体的には、ロボット技術や情報通信技術を使った新しい農法の「スマート農業」や、「これまでにない食品」を開発することをいいます。
▼フードテックがカバーする分野
フードテックが広まった背景とは?
フードテックの広まりは、今後深刻化してくる食糧問題を背景に世界的な広がりを見せています。そこには、現在増え続けている「世界人口」と「飢餓」が関連しているのです。
国連の2018年版「世界の食料安全保障と栄養の現状」によると、2017年には8億2100万人、9人に1人が飢えており、飢餓人口は増加傾向にあると発表されています。

でも、日本で暮らしていると、食料が足らないことで飢餓がおこる食品問題に直面する機会はほとんどありませんよね。
ところが、食料自給率が38%の日本は、半数以上を海外から輸入にたよっているため、いつ食糧事情が変わるかわかりません。
さらに、日本の農業従事者の人手不足は深刻な状態です。
ドラマ「下町ロケット」をご覧になっていた方もいらっしゃると思いますが、ドラマに登場した無人トラクターもフードテックの一環なのです。
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世界に目を向けてみると、最新テクノロジーによるフードテック業界は大きなマーケットとして注目されています。
ビルゲイツ氏がフードテック関連企業に出資したことも話題を集めました。
そして、特に注目されている分野が、
【食品】
- 完全栄養食品など新たな食品
- 植物由来の素材から作られた人工肉
- 細胞培養により本物の動物の肉、魚、植物を再現
【農法】
- 屋内での植物工場
人工肉では菜食主義の方たちに人気がある、アメリカのビヨンド・ミート社が有名ですよね。
(*2019年8月10日時点では日本での販売計画はないようですね…)
参照:「代替肉」のビヨンド・ミート、日本進出計画を取りやめ=三井物産
植物工場では、台風をはじめとする自然災害や害虫によるリスクを回避するうえに、寒冷地や砂漠のように農業に向かない場所でも作物を生産することが可能になります。
テクノロジーの進化とともに変わり続ける「食文化」に、今後も注目していこうと思います。
記事の内容は執筆当時のものになります。何卒ご了承くださいませ。 |