みなさんは緑茶を飲んだり、緑茶でうがいをしたりすると風邪やインフルエンザの予防ができるという話を聞いたことがあるのではないでしょうか?
日本人の身近な飲みものである緑茶で風邪やインフルエンザが予防できたら嬉しいですよね。
そこで今回は、なぜ緑茶が風邪やインフルエンザの予防になるのか、緑茶の成分と作用についてまとめてみました。
緑茶を飲むときの注意点とあわせて、チェックしてくださいね。
風邪やインフルエンザに負けない緑茶の成分とは?
緑茶が風邪やインフルエンザの対策に効果的といわれるのは、緑茶に含まれる「カテキン」と「テアニン」の働きによるものです。
抗菌・抗ウィルス作用のあるカテキンと、免疫調整力のあるテアニンの作用が組み合わさることで免疫力が強化されて、風邪やインフルエンザなどの予防と、感染した場合の症状の緩和に役立つといわれています。
緑茶が風邪やインフルエンザの予防にいい理由と飲み方
風邪やインフルエンザの予防対策には、のどを守り菌やウイルスの侵入を防ぐことが重要です。そこで、抗菌・抗ウィルス作用のある緑茶でうがいをすると、のどにいた菌やウイルスを流すことができます。
緑茶うがいで大切なことは、「ガラガラ、ゴックン」というように、うがいをした緑茶の飲み込むことです。
飲み込んだ緑茶に含まれた菌やウイルスは、胃に流し込まれて胃酸で死滅しますので、こまめに緑茶うがいをすることがポイントです。
緑茶うがいのポイントをおさらいすると、次の2点になります。
- 緑茶を口に含み「ガラガラ、ゴックン」と飲み込む
- 緑茶うがいの回数は、こまめに繰り返す
のどの殺菌には、うがい薬を使う方法もありますが、すでにのどが腫れている人が使うと、うがい薬の強い刺激で炎症が起こりやすくなることもあるため、風邪のひき始めの人にも緑茶うがいは効果的といわれます。
緑茶は温かい温度が理想的
緑茶うがいをするときは、温かい温度が理想的です。風邪やインフルエンザは免疫力が弱くなっていると感染しやすくなり、体温が1℃下がると免疫力は30%低下するので、体を温めて免疫力を高めるためにも緑茶は温かいものを選ぶようにしてください。
また、緑茶は70℃以上のお湯で入れるとカテキンがよく出るといわれますので、カテキンがたくさん出た緑茶を少し冷まして使うことをおすすめします。
風邪やインフルエンザを発症した後に緑茶を飲むときの注意点
緑茶は風邪やインフルエンザの予防と症状の緩和に役立ちますが、発症した後に飲む場合は注意したいポイントがあります。
飲み薬は水や白湯で飲む
お茶で薬を飲むと効かなくなるという説がありますが、市販薬を飲むとき水代わりにお茶で飲むぶんには、さほど問題はないといわれています。
しかし、市販の風邪薬(総合感昌薬=そうごうかんぼうやく)には、カフェインが含まれている商品もあるため、お茶(コーヒーや紅茶も含みます)を多く飲み過ぎると、カフェインの過剰摂取になりかねませんので、やはり水や白湯と一緒に飲むほうがよいとされます。
処方薬の場合でも注意書きを守って飲むようにしましょう。
水分補給はスポーツドリンク
緑茶には利尿作用があるため、水分補給を目的に飲む場合は、尿の量が増えて逆効果になりかねません。風邪やインフルエンザを発症しているときの水分補給は、スポーツドリンクなどを選んでください。
まとめ
緑茶に含まれるカテキンとテアニンには、風邪やインフルエンザの予防と初期症状の緩和効果が期待できます。「緑茶うがい」の効果は、TVで紹介されたことで広く知られるようになりましたよね。
ただし、前述でもご紹介しましたが緑茶の飲み過ぎはカフェインのとり過ぎになるため注意してください。
特に小さな子供さんが飲む場合は、体へあたえる影響についてはっきりしていないことが多く、2017年時点で日本は1日のカフェイン摂取基準値を定めていませんが、欧州安全食品機構(EFSA)では小児~青年の体重40kgの人は1日120mgまでと記載されています。
出典:日経電子版「知っていますか? 自分のカフェインの「安全量」
なにごとも、やり過ぎには注意しながら、緑茶の力を活用して感染症対策をしていきましょう。
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