体に感じる痛みの中で、肩こりはもっとも多くの人が悩んでいる症状といわれます。そして、寒い冬になると肩こりの症状がひどくなるという経験はありませんか?
私も肩こりの悩みをもつ一人として、冬になるとなぜ肩こりが悪化しやすいのか調べてみました。
冬の肩こりの軽減と解消をする対策法もご紹介していますので、あわせて参考にしてくださいね。
そもそも肩こりはなぜ起きるの?
肩こりや首こりになるのは、主に筋肉が緊張して硬くなったことによる、血行不良が原因です。
血管が収縮して血液の流れが悪くなることで、乳酸をはじめとする疲労物質の代謝が低下したり、筋肉の硬直が悪化したりして、肩や首に痛みや違和感が発生してしまうのです。
肩こりを招く血液循環の悪化は、デスクワークをはじめとする長時間同じ姿勢をキープすることや、運動不足で起こりやすくなるといわれています。
冬に肩こりが悪化しやすい原因とは?
冬の季節は、寒さで筋肉が縮んで硬くなりやすいため、肩こりが悪化しやすく、普段は肩こりのない人に症状が現れることも珍しくありません。
さらに、次のような原因が組み合わさることで、肩こりを悪化させてしまうといわれています。
- 厚着をするため、肩に服の重みがかかる
- 寒さのため無意識に肩をすくめる姿勢になり筋肉に負担がかかる
- 冬は運動不足になりがちで血行不良になりやすい
- 気温の変化に自律神経が乱れて血液循環が悪くなる
冬の肩こりを予防・解消する5つの対策法
冬の肩こりを防ぐには、体を冷やさない防寒対策と、血液の流れをよくすることがポイントです。体を温めて筋肉をほぐす肩こり対策には、次の方法をお試しください。
服装選びに注意する
冬は下半身を冷やさないことに十分注意して、上半身の重ね着で室内と外気の温度差に対応する服装選びがポイントです。
このとき、インナーは保温性、発熱性、速乾性があり、体を締めつけないものを選びましょう。
アウターのジャケットは、軽くて防風性のある素材を着ると、内側の温かい空気を逃さず体の冷えを防ぐことができます。
反対に革製品やウール素材は、上着の重さが肩に負担をかけやすいので、温かい場所ではこまめに脱ぐようにして、肩のストレスを解放してくださいね。
首元を冷やさない
冬の肩こりの予防と改善には、肩や首を冷やさないことも大切です。
外出時はストールやマフラーで防寒したり、首元用のカイロなどで温めたりすると、血液の流れがよくなり筋肉もほぐれてきます。
ただし、肩に強い痛みがあるときは炎症が起きている可能性があるため、温めることで症状が悪化することもあります。
痛みが強いときは、まず冷やして炎症を抑える必要がありますが、ひどい痛みは自己診断で済まさず、専門医に相談することをおすすめします。
*マフラーも軽い素材を選ぶと肩こり解消につながります。
|
こまめにストレッチをする
長時間のパソコン操作など同じ姿勢が続いたときは、姿勢を変えたり、体を伸ばしたりする動作も肩こりの改善と予防になります。オフィスで簡単にできるストレッチ法には、次のようなものがありますので、ぜひお試しください。
- リラックスした状態で左右の肩を持ち上げ、ストンと落とす。
- 息を吸いながら左右の方を背中側に引きよせ、息を吐きながら元に戻す。
- 肩の前回しと後ろ回しで、肩甲骨の周囲の筋肉をほぐす。
運動をする
冬は家の中で過ごす時間が増えて運動不足になりがちですが、肩こり対策には体を動かして、血液循環をよくすることが大切です。
冬の季節でも外出の機会を作って歩くようにしたり、室内でできるヨガやストレッチなどの運動をとり入れたりして、できるだけ体を動かすことが肩こりを遠ざけてくれます。
また、冬の運動では汗による冷えに注意して、運動後すぐに着替えや入浴をするようにしましょう。
室内でできる有酸素運動もおすすめです↓↓
|
お風呂で体を温める
冬の肩こりには、お風呂で体を温める対策法がおすすめです。
湯船で体をじっくり温めることで血管が拡張し、血液の流れが改善すると疲労物質の代謝が促進されるうえに、自律神経の副交感神経の作用でリラックス効果もあるからです。
このとき、お湯は40℃くらいに設定して、20分ほど肩まで浸かるようにしましょう。さらに、肩こりがひどいときは、シュワシュワと泡が出る炭酸ガスの入浴剤を使い、肩にタオルをかけて冷えを防ぐこともポイントです。
冬は気温が低いため、普段より熱めのお湯に入りたいと思うかもしれませんが、42℃以上のお湯では自律神経の交感神経の働きが強まり、血管を収縮させて血行不良になるためおすすめしません。
また、冬に半身浴をすると肩を冷やすリスクがあるので、お湯の量にも注意をしてくださいね。
|
まとめ
私の肩こり歴は長く、これまで数々の肩こり解消グッズも試してきましたが、近ごろは温かくて軽い素材の洋服を選ぶようにしたことで、冬の肩こりが少し楽になったように思います。
肩こりは病名ではなく体の症状をあらわす言葉ですが、肩こりは単なる肩の不調ではなく、悪化すると頭痛、高血圧、脳血管疾患などのリスクを高めることもあるため、しっかり対策をとることが大事です。
慢性的な肩こりでお悩みの人はもちろんのこと、普段は肩がこらない人も冬の肩こりの慢性化を避けて、軽い肩で寒い冬を乗り越えましょうね。
記事の内容は執筆当時のものになります。また記事の内容には個人差があるため何卒ご了承くださいませ。 |