背中は自分で直接見ることがない部分なので、ドレスアップをするときや薄着の季節になったとき、背中にニキビができていると焦りますよね。
背中は顔と違って目の届かないからこそ、気づかないうちにニキビを作る習慣を繰り返していたり、ニキビを悪化させたりして、ニキビ跡が残ってしまったなんてことも。
ここでは、いざという時あわてないよう、背中ニキビのケア方法をまとめてみました。背中ニキビの原因を知り、正しいケアでニキビの改善と予防をしましょう。
背中ニキビができる4つの原因とは?
ニキビは毛穴にたまった皮脂をエサにする、アクネ菌が増殖したことで発生します。
もともと背中は皮脂腺が多いうえに、皮膚の表面にある角質層が厚いため、なんらかの原因で皮脂の分泌量が増えたり、毛穴がふさがったりすると、ニキビができやすい部分といえるのです。
ニキビが出きる仕組みは顔と背中のどちらも同じですが、背中ニキビの発生には次のようなことが要因になるといわれています。
ホルモンバランスの乱れ
睡眠不足やストレスなどが影響して、ホルモンバランスが乱れると、女性の体内でも男性ホルモンの作用が強まり、皮脂の分泌量が増加してしまいます。
このとき皮脂の排出がスムーズにできないと、皮脂と古い角質が混ざって毛穴をふさぎ、ニキビの原因になります。
偏った食生活
動物性脂肪や糖分を食べることが多い人は、男性ホルモンを刺激して皮脂の分泌量を増やし、ニキビを誘因するといわれています。
また、食事は肌の健康に大きく関わるため、栄養バランスが悪くビタミンが不足がちになると、ニキビのリスクが高くなります。
シャンプーやボディソープなどのすすぎ残し
お風呂で使ったシャンプー、コンディショナー、ボディソープなどを十分に洗い流さず、背中に残った成分で毛穴がふさがると、背中ニキビを発生しやすくなります。
皮膚への摩擦
背中にふれる衣類、寝具、ボディブラシなどの摩擦が肌を刺激すると、角質層が厚くなるため、毛穴がふさがりニキビの発生につながります。
また、手で背中をかいたり、さわったりする行為は、皮膚を刺激するうえに手の雑菌も運ぶため、炎症を起こしてニキビを悪化させることがあります。
背中ニキビの治し方と予防法
適切な対処をしなければ、背中ニキビが悪化して化膿したニキビになることも少なくありません。
また、背中ニキビは繰り返しやすく、ニキビ跡が残るリスクもあるので、早めに適切なケアを始めることをおすすめします。
できてしまったニキビを改善し、新たなニキビを作らないためには、以下のような対策法をお試しください。
正しいスキンケアを行う
背中も顔と同じように、正しいスキンケアが基本です。普段の生活やお風呂では、次のことに注意してケアを行いましょう。
▼背中ニキビのスキンケア▼
- 手でニキビをさわらない(かかない)
- お風呂ではタオルやボディブラシで背中をゴシゴシ洗わない
- 背中にシャンプーやボディソープが残らないようにする
- 肌を清潔に保ち、入浴後は保湿ケアを行う
お風呂では体を洗う順番もポイントです。シャンプーやコンディショナーを背中に残さないためには、先に洗髪と洗顔を済ませて最後に体を洗うと安心でしょう。また、背中を洗うときは、強い力を加えないようにしてくださいね。
★補足★
こすり過ぎずに背中の不要な皮脂、汚れ、角質を取り除く方法として、フルーツ酸(AHA)や酵素が含まれたピーリング効果のある石鹸と使う方法もあります。ピーリング効果のある石鹸で背中を洗った後は、一時的に肌のバリア機能が低下するため、必ず保湿ケアをしてください。
食生活の見直し
食事の面では、男性ホルモンを刺激して皮脂の分泌を増やす動物性脂質や糖分、皮脂腺を刺激する香辛料やアルコールを控えるようにしましょう。
反対に、積極的に摂取したいのは、皮脂の過剰分泌を抑えるビタミンB2、ビタミンB6が含まれる食材です。ビタミンB2は、レバー、乳製品、卵などに含まれており、ビタミンB6は玄米、鶏ささみ、カツオなどから摂取できます。
さらに、肌の新陳代謝を促して健康を保つ、ビタミンAやビタミンCを積極的に摂取することをおすすめします。
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衣類の見直し
背中に直接触れる衣類は、肌ざわりのいい素材を選び、摩擦を少なくすることが大切です。
特に、寝ているときの背中は衣類と寝具の摩擦を受けやすい状態ですので、汗による肌ムレを防ぐために、通気性に優れた肌着を選び、汗をかいたら着替えるようにしましょう。
【要注意!】背中ニキビに似た皮膚疾患
生活習慣の見直しやスキンケアを続けても、背中ニキビが改善しないときは、他の皮膚疾患の疑いがあるため、病院で医師に相談することおすすめします。
背中ニキビと間違うことがある皮膚病には、次のようなものがあります。
マラセチア毛包炎
サイズが均一で、やや光沢のある赤い発疹が背中に出ている場合は、マラセチア毛包炎の可能性が考えられます。
マラセチア毛包炎の原因は、カビ(真菌)の一種であるマラセチアの増殖による毛穴の炎症です。かゆみや痛みをともなうことがあり、自然治癒の可能性が低いといわれています。
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
背中、二の腕、おしり、太もも、ふくらはぎ、などにブツブツができている場合は、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)の可能性があります。
毛孔性苔癬は、本来ならターンオーバーではがれ落ちる古い角質が、なんらかの原因で毛穴の周辺にたまり、皮膚がブツブツした状態になっています。
毛孔性苔癬がなぜ発生するのか、明確な原因は見つかっていませんが、遺伝的要素が強いと考えられています。また、多くは30歳を過ぎたころから自然に治るといわれますが、人によっては消えないこともあるようです。
毛孔性苔癬は健康面に影響する皮膚疾患ではありませんが、早く治したい場合は専門クリニックでの治療が効果的です。
まとめ
背中は顔と違って、ニキビケアがおろそかになりがちな部分です。そのため、ニキビができやすい原因を取り除き、日ごろから背中もスキンケアをしてあげましょう。
また、ニキビに影響するホルモンバランスを整えるために、睡眠不足とストレスに注意して、体の内側からもケアをしてくださいね。いざという時、あわてないために日常的にできるセルフケアから始めてみませんか。
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