TVやネット記事を見ていると、人は年代によって幸福度の感じ方は違っていて、60代がもっとも幸福度が高いといわれている、なんていうデータを目にすることがあるんですね。
これは一口に60代といっても、家族や社会での役割、収入など、ミクロな部分ではもちろん個人差があります。しかしマクロな面から見てみると、60代を迎える前の年代には特有のしんどさがあり、多くの人がスランプを経験しているようです。
この30代後半から50代前半の年代に見られる中年期特有の心理的危機を「ミッドライフクライシス」といいます。
ミッドライフクライシスとは?
ミッドライフクライシスは『大人の思春期』とも呼ばれており、人生の転換期を迎えた中「自分の人生はこれでよかったのか?」「自分は何のために生きているのか?」など価値観の揺さぶりや自己肯定感の変化からくる心理的葛藤のことです。
このミッドライフクライシスは、周囲に理解されにくいところがあり、ある日突然にキャリアを重ねてきた職場を辞めたり、離婚や家出をしたり突発的な行動にでることがあるといわれています。
近年では、中年期の心理的危機は、うつ病や自殺のリスクにつながるため、社会問題として認知されつつあります。
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ミッドライフクライシスに現れる心理的葛藤は、一般的に50代で底をつくことがほとんどだそうです。
そして他人と自分の人生をくらべることをやめ、焦燥感が消えて自己肯定感も回復してくると、ゆるやかに幸福度が上昇してくるといわれています。
これが60代は幸福度が高いという話につながります。
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私もミッドライフクライシスを経験した一人です。一番しんどかったのは体の変化が激しい40代半ばでしたが、このころは自己肯定感が低くなり、人との関わり方も変わってしまいました。
しかし、その時期からたくさんの読書をするようになり、知見が広がったことで自己肯定感が回復してきたと感じています。
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人生はほんとに山あり谷ありです。でも人生経験の豊かさは、やがて広い知見や人との関わり方のスキルをもつ、ゼネラリストとしての活躍につながります。
体とメンタルの変化に対する理解を深め、あらゆる年代の人たちが社会で活躍できるよう願っています。
おすすめ本「嫌われる勇気」↓↓