顔にできたニキビが治ったら、ニキビ跡が残ってしまったという経験はありませんか?
ニキビは年齢に関わらず、多くの人が経験する代表的な肌トラブルですよね。
ここでは20歳以上の肌を悩ます、大人ニキビのニキビ跡対策についてまとめてみました。
できてしまったニキビ跡の改善と、新たなニキビ跡を作らないためのヒントにしてくださいね。
ニキビの基礎知識
ニキビとは、皮膚の毛穴にたまった皮脂にアクネ菌などの細菌が繁殖したことで、皮膚組織に炎症が起きている状態をいいます。
そして、ニキビには10代に見られる思春期ニキビと、20歳以上の肌に起こる大人ニキビの2種類に大きく分類されています。
思春期ニキビと大人ニキビの違い
思春期ニキビは、ホルモンバランスの変化による皮脂の過剰分泌が主な原因です。
大人ニキビは、ホルモンバランスやターンオーバーの乱れ、生活習慣、誤ったスキンケアなど多岐にわたり、再発を繰り返しやすいことが特徴です。
代表的な4種類のニキビ跡とそれぞれの特徴
ニキビ跡とは、ニキビの炎症でダメージを受けてしまった皮膚組織に、傷跡が残った状態です。そして、ニキビ跡は代表的なものとして、次の4種類があります。
赤み
ニキビが治り、跡が赤くなっている状態です。
これは、ニキビの炎症で傷つき薄くなった皮膚の下に、皮膚組織を修復するための毛細血管が新たに作られたことで、血液の流れが目立つようになり赤みが残るといわれています。
色素沈着
ニキビ跡には、茶色いシミのようになる色素沈着があります。
色素沈着はニキビの炎症で発生した活性酸素を抑えようと、メラニンが大量に生成し蓄積されたものです。
通常であれば、メラニンは肌のターンオーバーで排出されますが、ターンオーバーが乱れていると色素沈着が残ってしまう場合があります。
また、ニキビの炎症が悪化した肌では、赤紫色など濃い色の色素沈着になるケースもあります。
クレーター
ニキビ跡には、クレーターと呼ばれる肌に凹凸が残るタイプもあります。
クレーターは、皮膚の表面(表皮)のみならず真皮層までニキビの炎症が届き、皮膚組織が破壊された状態です。
体の免疫機能は皮膚の炎症を抑えるときコラーゲンを破壊するため、ダメージを受けた皮膚細胞の生成にムラが生じると、肌に凹凸ができてしまいます。
真皮層はターンオーバーが行われない部分といわれており、一度できてしまったクレーターは肌に残りやすいことが特徴です。
しこり、ケロイド
重度の炎症によるニキビでは、ニキビの跡が硬く盛り上がり、しこりやケロイド状になることもあります。
しこりやケロイド状のニキビ跡は、肌の奥まで炎症が進み化膿を繰り返したことで、毛穴の組織は壊されたうえに、コラーゲン線維が増え過ぎて、毛穴のない状態で硬く盛り上がった跡になってしまいます。
ニキビ跡を残さないためのセルフケア
症状の軽いニキビ跡は、セルフケアをしながら、ターンオーバーを繰り返すうちに、目立たなくなることもあります。
できてしまったニキビ跡を改善しながら、新たなニキビの発生を防ぐためには、次のような生活習慣を心がけるようにしましょう。
食生活を見直す
ニキビ跡の改善とニキビ予防には、肌のターンオーバーが正常に行われるとともに、皮脂の過剰分泌を抑えることがポイントです。
肌と食事は深い関わりがあるので、肌の新陳代謝を促して健康を保つために、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、タンパク質などを食事でしっかり摂取することをおすすめします。
反対にニキビによくないのは、動物性脂肪と糖分ですので、これらのとり過ぎに注意して新たなニキビを作らない予防もしっかり行ってください。
関連記事 【肌と食事の関係】肌の健康に必要な栄養と食べ物をご紹介します
夜はしっかり睡眠をとる
肌の修復と再生は睡眠中に行われるため、ニキビ跡のケアに睡眠不足は大敵です。
寝不足が続くと、ホルモンバランスや自律神経の働きが乱れて、ターンオーバーに悪影響が出るので、ニキビ跡を改善するには夜しっかり眠るようにしましょう。
ストレスをためない
肌の新陳代謝を活発にするには、自律神経の副交感神経の作用が必要です。
ストレスを感じやすいときは、交感神経が優位になってしまうため、自分に合ったリフレッシュ方法でストレスをためないことがニキビケアにつながります。
血行をよくする
肌が新しく生まれ変わるためには、血液にのって栄養分が全身に運ばれることも大切ですので、ウォーキングなどの運動や入浴で全身を温めることもおすすめです。
特にお風呂で体が温まると、毛穴が開いて奥にたまった皮脂や汚れが落ちやすくなるので、新たなニキビの予防効果も期待できます。
紫外線対策をする
赤いニキビ跡の部分が紫外線を浴びると、肌の修復に時間がかかるうえに、メラニンの量が増えて茶色いシミに変化し消えにくくなることがあるります。
ニキビ跡を残さないためには、外出時の紫外線対策を忘れず行いましょう。
関連記事 【食事でシミケア】紫外線による肌ダメージをケアする食べ物とは?
大人ニキビ用の化粧品でスキンケアをする
ニキビ跡を改善するためには、スキンケアでアプローチすることも大切です。毎日のスキンケアでは、大人ニキビ用の化粧品を使って、肌に優しい洗顔と保湿をしっかり行いましょう。
また色素沈着してしまったニキビ跡は、ターンオーバーが繰り返されることで薄くなる場合もありますが、ターンオーバーのサイクルは加齢とともに長くなるため、年とともにシミが残りやすくなります。
色素沈着したニキビ跡は放置せずに、ビタミンCを配合したスキンケアをしっかり行うことをおすすめします。
ピーリングで角質ケアをする
赤みや色素沈着が残ったニキビ跡には、ピーリングを使ってターンオーバーを促す方法もあります。
また、ピーリングで肌の古い角質を落とすことは、新たなニキビの予防にもつながるといわれています。
ただし、市販のピーリング材を使うと自宅で手軽にピーリングができますが、誤った使い方や肌に合わないピーリング材を使うと肌にダメージをあたえるため、必ず使用方法を守って正しく使うことが重要です。
ターンオーバーの周期は個人差があるので、気になる人は専門家に肌タイプを調べてもらってから使用することをおすすめします。
要注意!ニキビ跡の原因になる生活習慣
できてしまったニキビの跡を残さないためには、ニキビを悪化させないことが重要になってきます。
ニキビを悪化させないためには、次のようなクセや習慣に注意して、ニキビに刺激を加えないようにしてください。
▼ニキビ跡の原因になるクセと習慣▼
- ニキビを手でさわる
- ニキビをつぶす
- 髪の毛がニキビにふれる
- 強い力で洗顔する
- ファンデーションの厚塗りでニキビを隠す
手や髪の毛に付着した雑菌がニキビに運ばれると、炎症の原因になるため要注意です。
大人ニキビのスキンケアは、乾燥と毛穴の詰まりの改善がポイントになりますので、生活習慣とスキンケアで対策をしていきましょう。
ニキビ跡は初期の段階でのケアが重要
ニキビ跡を残さないためには、ニキビの炎症を防ぐことが重要です。
ニキビは進行具合によって、白ニキビ→黒ニキビ→赤ニキビ→黄ニキビ→紫ニキビの5段階に分かれますが、炎症が起きていない白ニキビの段階で正しくケアを行うことができれば、ニキビ跡のリスクを減らすことができます。
関連記事 5段階に分かれるニキビの種類と、ケアのポイントを解説します。
悪化したニキビ跡は専門クリニックに相談を
赤ニキビになると皮膚に炎症が起きている状態ですので、ニキビ跡が残るリスクは高くなります。
赤ニキビの炎症を抑えるためには、皮膚科や専門クリニックを受診することも重要なポイントです。
ニキビが悪化してクレーター、濃い色素沈着、しこり、ケロイドのような跡が残ると、セルフケアでの改善が難しく、肌を修復するには専門クリニックでの施術が必要になるケースも珍しくありませんので注意してくださいね。
まとめ
ニキビは多くの女性を悩ませる肌トラブルです。20歳以上の肌に見られる大人ニキビは、単に皮脂の分泌量が増えるだけが原因ではありませんので、何度も再発を繰り返し、ニキビ跡が残るケースは珍しくありません。
ニキビ跡は加齢によるターンオーバーの変化も大きく影響するため、年齢を重ねるごとに跡が残りやすくなる傾向があります。
ニキビ跡の改善には、ターンオーバーを整える生活習慣と肌の修復を助けるスキンケアがポイントです。
できてしまったニキビはニキビを悪化させないことに注意して、適切なケアでニキビ跡を予防していきましょう。
記事の内容は執筆当時のものになります。また、記事の内容には個人差があるためご了承くださいませ。 |